はじめに
私は地方都市で、育ってきた時期も有ったので、よく小学校では、鼻から黄色い?鼻水をたらして遊びまわっている仲間がいました。 その頃はそんなの当たり前で、別にどうという感覚が無かったのを覚えています。
鼻水は、耳鼻科的に言うと、吸引してあげるのが、最も最適な対応だと言われています。 確かに自分が親になったとき、乳児の息子が鼻詰まりで泣きじゃくっていた時には、何度か鼻水を口で吸ってあげたことを覚えています。
今は中学生のでかい息子を見ると、「ム~、我ながらよくできたな!」と妙に感心する時がありますね。 どんな時代になっても、親が子供の心配をするのは当たり前。 鼻水でも垂らそうものなら、益々心配になりますよね!
そこで、今回は、子供の鼻水とその対処法について、ご紹介します。 ただし、私は医者ではないので、どんな話も、あくまで聞きかじりの範囲ですから、多少安心したとしても、ご自身の判断で放置せず、必ず耳鼻科を受診しましょう。
とくに、長期間鼻水が出ている場合は必須です。 では、出来る限り、子供でも分かるように解説してゆきましょう。
子供の鼻水! 黄色の正体とは?
鼻水というのは、子供に限らず、赤ちゃんから大人まで幅広い年齢層に現れる症状で、その原因はじつにさまざまなようです。 一般に鼻水は“透明”で、常時出ているそうですが、それが鼻孔から外に垂れ(たれ)だす、つまり鼻水が出るのは、身体からの異常サインです。
これは自分自身で身体の状態を目で見て確認できるツールにもなりますね。 また、保護者にとっても、子供の体調確認に使えます。 まず鼻水が出たら、鼻水の色や量、粘度を観察してください。 記録を取っておくのも良いと思います。
・サラサラで透明の鼻水。・・・細菌やウイルスなどの異物の侵入を防ごうとして出てくるのが“サラサラの鼻水”。 他にも、花粉やゴミ・チリといったものを吸い込まないように鼻水が出て、洗いながしています。
ですから、鼻孔から鼻水が垂れるというのは、この防御作用が極めて盛んになっている訳ですから、要注意です。
・黄色の鼻水。・・・細菌やウイルスが体内に侵入すると、身体は細菌やウイルスと戦うために白血球を大量に投入します。 白血球の死骸は、膿(うみ)となり鼻水や痰(たん)に混ざり、排出されます。 これが、黄色い鼻水の正体です。
と言うことで、黄色い鼻水は、風邪をひいているとき、治りかけのとき、そして風邪をこじらせたときに出ます。 尚、よく鼻水をすする人がいますが、鼻水は風邪の細菌やウイルスを含んでいるので、すすらずに、出てきた分はそのまま、ティッシュペーパーなどに包み捨てましょう。
黄色い鼻水の正体は、お分かりになったでしょうか? ところで、風邪をひくと出てくると書きましたが、黄色い鼻水が出る、原因・疾患は色々あります。 次で、その色々をご説明しましょう!
≪写真 1≫
2)子供の鼻水は黄色でも大丈夫?
- 風邪・・・いわゆる「風邪」をひくと鼻水が出ます。 はじめは透明ですが、2~4日で粘っこくなり、このとき感染が強いと、白血球が細菌や、ウイルスと戦い、その死骸は黄色い鼻水となって排出されます。 より感染が強いと、緑色に近くなると言われます。
≪治療法≫ 風邪なら、5~10日で自然治癒します。 体を休めることが大切です。 市販薬なら、「鼻水・鼻づまりによく効く」などの効能書きのある薬を選びましょう。
- アレルギー・・・ホコリ、ダニ、花粉などのアレルゲンが、侵入してくると、それらを体内から排出させようとして、免疫機能が働くことを、アレルギー反応といいます。 このアレルギー反応が起きると鼻づまりを起こし、どろっとし、茶色っぽい鼻水に変ります。
≪治療法≫ アレルゲンが侵入しないように、マスクを着用したり、アレルギー反応を抑える薬の服用が必要ですが、まずはアレルギーが否かを、耳鼻科や内科で検診します。
- 細菌感染・・・風邪の中でもウイルスではなく、細菌によって起こる感染です。 肺炎球菌、黄色ブドウ球菌などが、急性鼻炎を引き起こします。
≪治療法≫ 抗菌剤の投与が必須です。 特に、鼻内に感染を引きおこす細菌には、耐性菌が見つかることが多いので、まずは耳鼻科を受診しましょう。
- 副鼻腔炎(蓄膿症)・・・鼻の奥には副鼻腔という空間があり、そこが炎症を起こしている状態をいいます。 黄色い鼻水や緑色の鼻水が長く続く場合は、この副鼻腔炎の可能性大です。
≪治療法≫ 一般には投薬ですが、慢性化すると治りにくく手術治療のこともあります。 同様に耳鼻科を受診しましょう。
- 異物・・・小さい子供は色々なものを鼻や耳に入れてしまうことがあります。 大人の知らない間に、シールやおもちゃを鼻に入れてしまい抜けなくなり、感染を起こして黄色い鼻水がでます。
≪治療法≫ 摘出する必要があります。 異物がなくなると自然に治りますが、感染を起こしていると、抗生剤の投与が必要です。 まずはかかりつけの耳鼻科を受診しましょう。
子供の鼻水。 黄色でも大丈夫?といえば、色々の原因は考えられますが、最も多いのは風邪ですから大丈夫かも? 但し、1日~2日しても、良くならないか、悪化するなら、適切な診断が必須ですよ!
≪写真 2≫
おわりに
黄色い鼻水は、身体を守る免疫機能が、きちんと働いている証拠です。 2~3割のお子さんは2週間以上症状が続きますが、多くの場合は、抗生剤なしで自然に治癒します。 と、調べた結果は異口同音ですが、『生兵法は大怪我の元』。
『なぁ~んだ! なんともなかったよ!』で済んだ方がいいと思いますよ! 日本ほど気楽に受診できる国はありません。 心配ならば掛かり付けの医者に行きましょう。 後悔先に立たずです!
カテゴリ:子育て